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たこちゃん家のワンコ  ~Breeding House 児玉繁殖~
・・・ ポメラニアン パピヨン ヨークシャーテリア の可愛らしさを伝えたい! ・・・ 三重県伊賀市のブリーダー
4回泣いた日…
今日は朝からポン太君が来てくれました。

爪切りをお願いされていて、
「年末は忙しいだろうから年明けでもいいですよ」
との事でしたが、爪切りくらいなら5分で終わるし
午前中に来てもらう事になりました。

実は、ポン太ママは父が通うデイサービスの所長さんでね。
先日、この1年父がお世話になりました…って気持ちで
送迎に来て下さったスタッフさんにお菓子を渡したら…


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今日はポン太がお返しのお歳暮を
持ってきてくれました(*^_^*)


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ポン太、ありがとう💛
爪切り代より高くついちゃったね…
ママさんお気遣いありがとうございます。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


昼前にはポカポカ陽気になった我が地方。
広場で遊ぶワンコ達も、日向ぼっこというか
昼寝を満喫していて…


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こんな長閑な姿を見ているだけで心が癒される私。
5分でいいから一緒に昼寝したいな~
って、この平凡な時間がずっと続くと思っていました。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


それは昼過ぎの事でした。
「早く来て!! すぐに来て!!」
と母がパニックを起こし叫んだのですぐに駆け付けると。

そこにはグッタリと横たわった白雪ちゃんが!!

出産予定日を2日後に控えた白雪でしたので
いつ陣痛が来てもいいように、産室に入れ、
母は同じ部屋でTVを観ていました。

朝も1時間ほど広場で遊び、その後産室に戻った白雪。
母がCM中に見た時にはお座りして、
ニコッと微笑むように首を傾げる仕草をしいたそうです。

が、急にキャン!って鳴いたので、陣痛が始まったのかと思い
見ると白雪が倒れていたそうで…

1分も経たぬ内に私も駆け付けましたが
白雪はもう息もしていませんでした。

パニックになる母を落ち着かせながら、
心臓マッサージと人工呼吸を5分ほどしていると
意識を取り戻し自発呼吸をしてくれた白雪。

「助かったで!!」

って母と喜んだのも束の間の出来事でした。
段々呼吸が弱くなり…
その後どれだけ心臓マッサージをし続けても
白雪は戻ってきてくれませんでした。

白雪、まだ2歳でした。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


白雪を抱きしめ泣いている私の傍で
母がポツリと呟きました。
「赤ちゃんって助からないのかな…」と。

お母さん、あの時のこと覚えてないの?
我が家がブリーダーを始めて2~3年目の頃だったと思うけど
ゴールデンが同じように出産予定日直前で倒れ
病院に連れて行ったことを…


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


もう30年近く前になるのですが…
同じような事がありました。

当時、ゴールデンを緊急搬送したのは近所の
(でも全国的にも有名な)ある動物病院でした。

病院に到着した時には母犬は息をしておらず
ドクターは「もう亡くなってますね…」と冷たい一言。

亡くなっている母犬のお腹を切り開くなんて
死者への冒涜のようにも感じたのですが
「今ならまだお腹の中の赤ちゃんだけでも助けられませんか?」
と訴えたところ、
『母犬が死んだ時点で酸素の供給が停止しているので
もう仔犬も全滅してますよ』
と言われ、泣きながら母犬を車に乗せ連れ帰りました。

私にとってはショッキングな出来事だったので心に深く
刻まれている出来事だったのですが、その場に同席していなかった
母は全く覚えていませんでした。

「白雪が亡くなった時点で、もう赤ちゃんもダメなんだよ…』
と母に告げ、それから30分経ってもまだ私と母は
横たわった白雪を撫でていました。

その時、母が突然「まだお腹が動いてる!」と。
まさかとは思ったけど、ジッと見ていると
確かにお腹の中の赤ちゃんが蹴飛ばしているように
僅かに動いていました!

慌てて、知り合いのベテランブリーダーに電話をしたところ
「自分も同じ経験をした事があるけど、すぐに帝王切開してもらったら
仔犬は助かった!」
「1分1秒を争う状況だから、すぐに近くの病院へ走れ!」
との事。

しかし、帝王切開をしてくれる病院なんて少なく
しかももう午前の診察時間は終わってて…

やっぱり診療時間外でも手術を受け付けてくれるのは
いつもお世話になっているあの病院しかない!

せめて仔犬達の命だけでも助けたい…
って思いで、高速道路を今まで出した事のないスピードで
ぶっ飛ばしました。
何キロだったのか自己申告したら捕まりそうなので公表できませんが…
走り屋? あおり運転? で捕まえる?
それで免停になってもいいから、まずはパトカーで病院まで
先導してくれ!って思いでぶっ飛ばしました。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


病院の駐車場に横付けし、緊急患者専用の裏口に回り
インターフォンを押したところ、ちょうど午前の診察を終えた
アシスタントさん達3人組が休憩に出掛けようとしていた
ところに遭遇。

事情を説明すると、外出中の先生は連絡すれば10分ほどで
駆け付けてくれるとの事。

「分かりました!」と、仔犬だけは助けたい一心で
酸素供給の為、もう亡くなっている白雪の心臓マッサージを
始めたら…

『私達が代わりに心臓マッサージをします!』
『先生が駆けつけた時にすぐに手術ができるように
準備も始めますね』
と、白雪を預かって手術室に戻ってくれました。

もう診療時間外(勤務時間外)なのに…
本当にありがたい。


当直の先生も予定時間よりも早く駆け付けて下さり
白雪の仔犬たちを救うべく緊急帝王切開が始まりました。

待っている間、このスタッフさん達にお礼をしたいと思った私。
でも周りにはホームセンターくらいしかなくて…
ふっとみると自販機が。

160円のジュースじゃ時間外労働には値しないけど…
せめて私の気持ちを伝えたくて人数分購入して
駐車場に戻ったところ、ちょうどアシスタントさんが出てきました。

『残念ですが、赤ちゃん達助かりませんでした』
と、小さな箱に入れられた赤ちゃん3匹を手渡されました。
『この病院まで我が家から1時間掛かるんですよ。
 残念だけど仕方なかったよね…』
『皆さんの休憩時間を削っちゃってゴメンなさい。
 気持ちだけだけど…これ受け取って』
と、仔犬たちを受け取る代わりに自販機で購入したジュースを
手渡しました。

アシスタントさん達が病院に戻るのを見送った後
何とか息を吹き返してくれないかと、3匹の仔犬達を
心臓マッサージしたり人工呼吸をした私。
でも、、濃いピンク色していた舌や肉球が段々薄いピンク色になり…
もうどれだけ頑張っても戻って来てくれない…って実感しました。

その時、気付いたのです。
この3匹、みんな女の子だったのです。

白雪の仔犬を待ち望んで下さっているお客様が居てね~。
真っ白な女の子を求められていたので
毎日、白雪の大きなお腹に顔を埋め
『元気で、真っ白な女の子いますか~?』
って語り掛けていたんです。
まさか、3匹共真っ白な女の子だったとは…

私の声が届いていたんだと思ったら涙が止まらなくなり
仔犬達を蘇生しながら号泣。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


それにしても、待てど暮らせど白雪がなかなか戻って来なくてね。
元気な母犬なら兎も角、息もしていなかった母犬白雪です。
『あの先生、新人か?何してんだろ?』って思ったら…

『お待たせしてすいません』
『お腹の赤ちゃんが居なくなった為、ペチャンコになったお腹では
やせ細って見えて可哀想に思えたので…』
と、わざわざ白雪のお腹に詰め物をして縫い合わせ
帝王切開で汚れてしまった背中や腰、お尻まで綺麗に洗って
乾かしてくれていました。

30年前、ゴールデンを連れて行った病院のドクターとは
えらい違いだわ!

綺麗な姿で天国に旅立てるようにしてくれたドクターの気遣いに
感激しまた号泣。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


その後、白雪の子を待ち望んで下さっていたショップさんに
母子共々亡くなってしまった事を報告したら
『愛娘を突然失くして辛いだろうに、直ぐに報告してくれてありがとう』
と。

そして、ショップ兼ブリーダーでもある彼女は
『こんな時、出産なんてさせなければ…』って心がえぐられるくらい辛いよね
と、私の心の痛みまで共感して下さって…

大丈夫。
3姉妹は白雪ママと一緒に天国に行き
今、白雪ママは子育てに奮闘しているハズだよ。って。
そのラインを読んで、また号泣。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


やっぱり、私の周りに居るブリーダーさん達って
商売目的の悪徳ブリーダーさんなんかじゃない!!
って実感しました。

皆、犬猫が大好きでブリーダーって道を選んだのに
命の尊さを知ってるからこそ、
「出産なんてさせなければこんな事にはならかなったのかも」
と、この痛みを共通できるのでしょう。



生後60日だったあの時、一般家庭に嫁ぐチャンスがある
ショップさんに売っておけば、この子はもっと幸せな犬生を
過ごせたのかも…って後悔は常に付きまといます。

我が家に残すと決めた事は、白雪にとっては本当に幸せだったのか?

それは今もなお分かりません。
短命で旅立ってしまった事を、可哀想にも思います。

ただ、血の繋がりがある母犬かぐやや
娘であるアコちゃんと一緒に日向ぼっこし似る寝していた
あの日々はどうだったんだろう?


20200907 6


白雪とその子供が亡くなった今
無事に生まれスクスク育つって事が、奇跡のようにも思うのです。


20201229 4


ありがとう…










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コメント

あかん、私も号泣や…
たこちゃん、辛いね…
白雪ちゃんのご冥福をお祈りします。
[2020/12/30 12:26] URL | リロコママ #- [ 編集 ]


状況を想像するだけで泣けてきます
先代犬を看取った獣医師さんの「救えた子より救えなかった子の方が心に残る」という言葉を思い出しました
白雪ちゃんはたこちゃんの中でずっと生き続けますね
[2020/12/30 22:44] URL | こつぶ母 #- [ 編集 ]


タイトルを見て 読み進めて
えっ 白雪ママが・・・
あまりのことに 言葉が思いつきません

白雪ママと 妹達のご冥福をお祈りします
[2020/12/30 23:26] URL | こゆきのまま #- [ 編集 ]

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[2020/12/31 09:29] | # [ 編集 ]


たこさん、こんにちは。
今日のブログ読んでいて、号泣しました。
白雪ちゃんは、たこさんの所でブリーダー犬として生き、とっても幸せだったと思います。だって、お母さん、娘さんと一緒に過ごせたんだから、短い命だったけど、一所懸命に、希望の真っ白な女の子産もうとしてたんだもの、褒めてやって下さい。
たこさんも、自分を責めたり、悲しまないで下さい、白雪ちゃん天国で心配しますよ、また、これからも、元気で、可愛い子の出産のお手伝いして下さいね。
[2020/12/31 10:32] URL | モミーママ #- [ 編集 ]

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[2020/12/31 22:41] | # [ 編集 ]

Re: リロコママへ
リロコママまで悲しませる記事を書いちゃってゴメン。
[2021/01/02 03:05] URL | siemたこちゃん #- [ 編集 ]

Re: こつぶ母さんへ
その獣医さんって素敵な方ですね~。
患者の気持ちに寄り添える数少ない獣医さんだと思うので
どうかその出会いを大切にして下さい。

ゴッドハンドって言われる有名なドクターよりも
何十倍も素敵なドクターです。
是非、こつぶ君の一生を任せられるドクターに!
[2021/01/02 03:11] URL | siemたこちゃん #- [ 編集 ]

Re: こゆきのままさんへ
我が家出身の子でこゆきって名付けれた子は2匹居るのですが…
このコメントを残して下さった方って、白雪ママの子の方ですよね?

今後もこゆきの弟妹がどんどん増え、里帰り会では
その交流をどんどん深めてもらえると思っていたのですが…
本当に残念です。

こゆきちゃんが我が家に里帰りしてくれる際にも
もうママと会えないなんて…ね。
[2021/01/02 03:18] URL | siemたこちゃん #- [ 編集 ]

Re: 鍵コメAさんへ
白雪ママとその子供たちへの追悼メール
有難うございます。

Aさんが望んでおられる通り
いつまでも『心あるブリーダー』で居たいと思っています。
[2021/01/02 03:21] URL | siemたこちゃん #- [ 編集 ]

Re: モミーママさんへ
心優しいコメントありがとうございます。
白雪には他に、織姫・乙姫・舞姫というお姉ちゃんも居ます。
そう思うと、たくさんの家族に囲まれて幸せだったのかもしれません。

あまりにも突然のことだったので、ショックが大きく
1日に何度も思い出しては涙が止まらなくなっていたのですが
もう大丈夫です。
たくさん居るワンコ達や仔犬達に、癒され励まされています。
[2021/01/03 00:16] URL | siemたこちゃん #- [ 編集 ]

Re: 鍵コメYさんへ
私の方こそ長い間、訪問も出来てなくてゴメン💦

白雪の事は本当に辛かったけど、
親子一緒に旅立てて寂しくなかったかもしれませんね。
親子仲良く虹の橋から見守っていてほしい気持ち半分、
直ぐにでも生まれ変わって来てほしい気持ち半分です。

今年こそはコロナが終息し、里帰り会が開催できる事を
願っています。
[2021/01/03 00:38] URL | siemたこちゃん #- [ 編集 ]

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[2021/01/03 02:34] | # [ 編集 ]

Re: 鍵コメUさんへ
あのコメントを書いた事、よ~く覚えています。
混同させちゃってゴメンなさい。

あの時の白ポメちゃん、我が家に残したいくらいの子だったので
思わず『白雪』って名付けちゃったんです。
でも母からのOKが出ず、ショップさんへ巣立たせる事になったんですよ。

なかなか家族が決まらず、ショップさんで売れ残っていた白雪の事が
ずっと気になっていたのですが…
ある日突然、ショップさんのHPから消えてね。
どこのご家庭に巣立ったんだろうって気になっていたんです。
Uさんのブログで見つけた時は、「えっ、あの子?」って鳥肌が立ちました。
人違い(ワンコ違い)でしたけどね…💦


それから年月が経ち…
また我が家に残したいくらいの可愛い白ポメちゃんが産まれ、
今度は母からOKが出たので、その子に改めて『白雪』と改めて名付けました。

それくらい、私にとって白雪って名前は特別だったんです。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あの時の子とは全く関係ないのでご心配なく…
[2021/01/03 03:12] URL | siemたこちゃん #- [ 編集 ]

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[2021/01/04 02:19] | # [ 編集 ]

Re: 鍵コメUさんへ
そうですね。
ブログやインスタをされているブリーダーさんなら
検索すればヒットする事もありますが…
されてない方の方が多いかもしれませんね。

それに、もし見つかったとしても
直販で販売したお客様じゃない場合、
母犬情報など問い合わせを面倒くさいと
嫌がるブリーダーさんもいらっしゃるようですし。

まずは兄弟など親戚犬を探してみてはどうですか?
我がファミリーの方は、親戚犬探しサイトPEDIに
登録されて交流を持たれている方も多いですよ。
同犬種の血の繋がりがある子だけでなく
「かま友」という欄もあり、犬種は違えど同じブリーダー出身の
ワンコと繋がる事が出来ます。
その中に、もし直販で購入された方がいらっしゃったら、
どんなブリーダーさんなのか?など色々と情報を教えてもらう
事も出来るかもしれませんよ。
[2021/01/05 01:43] URL | siemたこちゃん #- [ 編集 ]


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プロフィール

siemたこちゃん

Author:siemたこちゃん
緑あふれる里山で家族経営の
小規模ブリーダーをしています。
大空の下、広場でノビノビと駆け回り
ストレスのない環境でブリーディング
しているのが、我が家の自慢です。
アットホームな環境で育つ仔犬達の
成長記録をご紹介しています。

◆ 業者登録番号
三重賀販25-6号

三重県伊賀市
児玉貴恵

◆ お問合せ先
jero1212@ict.jp



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